フリーランスエンジニアになるにはどうしたらいい?メリット・デメリットや注意点を解説します
「いつかフリーランスエンジニアになって、自由なライフスタイルを謳歌したい」と夢を見ている人は少なくないのではないでしょうか。
最近はオンラインで仕事が完結するなどオフィス以外の場所でも働ける人が増えているため、これまでとは違った働き方をしたいと考えている人もいるでしょう。
しかし、フリーランスとしての働き方に対して不安を感じることもありますよね。
この記事では、フリーランスエンジニアを目指すときに気になるポイントをまとめました。

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Qiita Jobsに登録するフリーランスエンジニアとは
フリーランスエンジニアとは、企業や特定の組織に所属せずに仕事をするエンジニアのことです。
企業などに勤めていると、常に仕事があり毎月一定の収入が得られますが、フリーランスエンジニアは、自分で案件を獲得し働いた分の収入を得ることができます。
フリーランスエンジニアの需要
情報や技術が頻繫にアップデートされ状況が刻々と変化する IT 業界では、その時々の経営戦略に合わせて適切な人材配置をすることが重要です。
そこで、需要が高まっているのがフリーランスのエンジニアです。
例えば AI や IoT の開発などの最先端の技術を扱うような分野では、最新の技術を十分に身につけているエンジニアは多くありません。 しかも、事業展開のスピードを考えると自社の社員の教育に時間やコストを割く余裕はなく、また、せっかく育成した社員がやめてしまうというリスクを回避するためにも、フリーランスのエンジニアを雇いたいと考える企業が増えている傾向にあります。
フリーランスエンジニアの年収
ここでは、フリーランスエンジニアの年収について紹介します。
フリーランスエンジニアは「独立して生活できるくらいだから年収が高い」というイメージがありますが、実際はどうなのでしょうか。
Qiita を運営する Increments 株式会社が発表した『エンジニア白書 2020』によると、年収が 500 万円以上のフリーランスエンジニアの割合はアンケート回答者の約 25%でした。
※N=2234。学⽣・無職を除く、就業中の学⽣含む。17 歳以下を除く
厚生労働省の国民生活基礎調査(2019 年)では、日本の平均年収は 552.3 万円なので、フリーランスエンジニアの年収は高いとは一概には言えないようです。
獲得する案件の数や単価によって変わる要素なので、参考程度に知っておくのが良いでしょう。
フリーランスエンジニアになるメリット
この章では、フリーランスエンジニアとして働くメリットを解説します。
好きな場所で働ける
好きな場所で働けるというのは最大の魅力かもしれません。
例えば、「海の見える町に住んで、仕事の間に散歩をする」といった生活ができたら素敵ですよね。
オフィスのように人がたくさんいるところが苦手、という人にとってもいい点でしょう。
自由にスケジュールを組める
仕事のスケジュールを自由に組めるのも、フリーランスとして働くメリットです。
プライベートとのバランスを取りたいという人や、子育てや介護をしながらでも働きたいという人には重要なポイントです。
自分のペースで仕事ができるため、のんびり働きたいという人もがつがつ働きたいという人も魅力に感じる要素でしょう。
引き受ける仕事を選べる
取り組む仕事も選ぶことができます。 会社勤めをしていると、やりたくない仕事をやらなければならないこともありますよね。
フリーランスエンジニアになれば、自分がやりたいと思う案件だけを引き受けることができます。
書籍やツールの代金は経費にできる
勉強のための書籍購入費や仕事で使うツール使用料は経費として落とすことができます。
フリーランスでない場合プライベートの勉強や制作で使うものはすべて趣味にかかるお金となりますが、フリーランスエンジニアは自営業として分類されるため、そのような費用は経費として計上することができます。
人間関係をある程度コントロールできる
フリーランスエンジニアになれば関わる人やコミュニティを自分で選ぶことができます。
「上司からのプレッシャーが強くてしんどい」、「社内の噂好きな人に困っている」など煩わしい人間関係から解放されます。
ひとりで黙々と仕事をする方が好きだという人には嬉しい要素でしょう。
フリーランスエンジニアになるデメリット
次に、フリーランスエンジニアになるデメリットを解説します。
収入や経済状況が不安定になる
毎月一定の収入が得られなくなることはデメリットだと言えるでしょう。
報酬条件がいい案件を取れないことが続いた場合、十分な収入を得られないかもしれません。
また、会社員のように福利厚生の恩恵を受けられないだけでなく、失業給付金や育児休業給付金、傷病手当金などの社会保障もありません。
リスクに備えて貯金があるという人には問題ないかもしれませんが、こうしたサポートが受けられないことが痛手になる人は多いのではないでしょうか。
時間やお金を自分で管理する必要がある
時間やお金を自分で管理する必要があります。 自由に働けるということは、自分で案件のスケジュールを管理するということです。
その上、仕事で使った経費や収入の管理や申告、納税手続きなど、会社にいれば経理担当がすることも自分でしなければなりません。
また、収入が安定しないと社会的信用も低くなりやすく、ローンが組めない、クレジットカードが作れないということもあります。
人間関係が狭まる
煩わしい人間関係から解放されることはいいことかもしれませんが、ずっと同じコミュニティに身を置いていると変化がなくなってしまいます。
関わる人が少ないことで全然案件を獲得できないということがないように、色々な人と交流を持っておくことをおすすめします。
似たような仕事ばかりになってしまう
得意な分野や興味のある内容の案件ばかり引き受けていると、気持ちにメリハリがでないかもしれません。
さらに、いつも引き受けている分野の需要がなくなったり案件の相場が下がったりしてしまうと収入が減ってしまう可能性があります。
少しずつでもいいので、対応できる業務範囲を広げる意識は忘れないようにしましょう。
常に自己学習が必要になる
自分の仕事スキルや技術力を向上させる努力を怠ってはいけません。
「好きなことばかりしていたら自分のスキルが時代遅れになっていた」ということになってしまうことは、フリーランスエンジニアにとって大きなリスクです。
自己学習に加えて、時には新しいジャンルの仕事に挑戦するなど、自分の能力を狭めないような努力が必要です。
ここまではフリーランスエンジニアになるメリット・デメリットを解説しました。 次の章では、フリーランスエンジニアに向いている人はどんな人なのかを紹介します。
フリーランスエンジニアに向いている人
挑戦が好きな人
挑戦することが好きな人はフリーランスエンジニアに向いていると言えるでしょう。
自分のやりたいことを叶えたいという気持ちを優先することは、実はかなり勇気のいることですよね。 それでも、チャレンジできることを選びたいという人には、フリーランスという働き方はおすすめです。
自己管理ができる人
自己管理ができる人はフリーランスエンジニアとして首尾よく働くことができるでしょう。
案件の締切以外、あなたを急かす要素はありません。 そのような状況でも計画を立てて予定通りに物事を進め、自己学習を怠らないようするなど、自分のスケジュールやタスクの管理ができれば効率よく働くことができます。
その結果、高い年収や充実した私生活を手に入れられることができるかもしれません。
コミュニケーション能力がある人
コミュニケーション能力があれば卒なく仕事を進めることができます。
フリーランスエンジニアとして働くと、関係性があまり構築できていない段階でも仕事をスムーズに行わなければなりません。
普段から高い頻度で関わることのない人と一緒に仕事をするのは、意外と労力を使いますよね。
コミュニケーション能力を活かして、わかりやすく話したり伝わりやすい文章を書いたりすれば、クライアントとの意思疎通を円滑にできるでしょう。
フリーランスエンジニアになる前にするべき 8 つのこと
この章では、フリーランスエンジニアとして独立する前にするべき 8 つのことを紹介します。 重要な項目ばかりなので、しっかり確認しておきましょう。
実力を証明しやすい資格を取っておく
実力を示せるような資格や認定を取得しておきましょう。
これからあなたに仕事を依頼しようとする人は、あなたがどんな能力を持っているかわかりません。
しかし、資格があることである程度の実力を推し量ることができます。 クライアントから信用されやすいよう、資格を取得してアピールできるようにしておくことをおすすめします。
エンジニアが取得しておくといい資格を紹介している記事があるので、気になる人はぜひ読んでみてください。
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ポートフォリオなど、自己 PR ができるページを用意しておく
能力を示すのに資格を活用する方法もいいですが、ポートフォリオを用意するという手もあります。
「ポートフォリオはデザイナーが用意するものじゃないの?」と思う人もいるかもしれません。 しかし、エンジニアもポートフォリオを用意すれば、持っている技術やスキル、過去の実績を的確に相手に伝えることができます。
まだポートフォリオがないという人は、エンジニアがポートフォリオを作るメリットや参考例を紹介している記事を読んで、作成してみてください。
【参考あり】エンジニアのポートフォリオってどんなもの?作り方のポイントも解説します!
エンジニアとして転職活動を始めるに当たって、ポートフォリオを用意する人は一定いるようです。一方で、「ポートフォリオはあった方がいいの?」「どんなポートフォ…
ある程度生活できるくらいのお金を貯めておく
フリーランスエンジニアになってしばらくは収入を十分に得られないかもしれません。
そういう場合に備えて、数か月程度生活できるくらいのお金を貯めてきましょう。 収入がないから病院にいけない、というようなケースも想定して貯金をすると良いでしょう。
ローンなど審査があるものは早めに申し込んでおく
フリーランスになると、社会的信用が低くなってしまう傾向にあります。 毎月一定の収入があると証明するのが難しいためです。
そのため、家のローンを組もうとしている人や審査が必要なものに加入しようとしている人は、独立する前に申し込みをしておきましょう。
事業用の口座やクレジットカードを作っておく
独立にあたって仕事用の口座の開設やクレジットカードの発行をおすすめします。
収入や税の申告をするときに、プライベートで使ったお金があると計算しにくいですよね。
あらかじめ分けておくことでスムーズに対応することができるでしょう。
会計ソフトを手に入れる
会計ソフトを用意しておくこともおすすめします。
年間の収入や納める税を全て自分で計算し、まとめるのはかなり大変なことです。
会計ソフトがあれば煩雑な作業も手間をかけずに行うことができます。
個人事業主の申告をする
フリーランスエンジニアになる際は、開業して 1 ヶ月以内に「開業届」と呼ばれる「個人事業の開業・廃業等届出書」を税務署に提出しましょう。
詳しくは国税庁のページを参考にしてください。
健康保険や年金の切り替えをする
会社員が加入するのは健康保険・厚生年金保険ですが、個人事業主やフリーランスの人が加入するのは国民健康保険・国民年金です。
フリーランスになる場合は変更が必要になるため必ず切り替えをしましょう。 手続きは住んでいる自治体の役所でできます。
どちらも退職日の翌日から数えて 14 日が手続き完了までの期日です。
期限を過ぎても切り替えは可能ですが、未納入となった分の手続きがさらに必要になるため、期限内に済ませておくのがよいでしょう。
フリーランスエンジニアが案件を獲得する方法
フリーランスエンジニアが案件を獲得する方法は、4 つあります。
- マッチングサービスを利用する
- エージェントサイトに登録する
- クラウドソーシングサービスを利用する
- 友人・知人に紹介してもらう
それぞれどんな特徴があるのか紹介します。
マッチングサービスを利用する
マッチングサービスは、エンジニアと企業がサイト上でマッチできるサービスです。
案件を探すエンジニアがサイトに登録されている求人に応募したり、求人を出している企業から直接スカウトされたりすることでマッチングができます。
例えば、Qiita Jobsでは、Qiita で活動するエンジニアと繋がりたい企業が求人を掲載しています。 正社員の求人ではなく業務委託の求人を出している企業もあるため、フリーランスエンジニアとして取り組める案件を見つけることができます。
普段の Qiita での活動をポートフォリオとして活用できるため、Qiita を利用しているという人にはおすすめのサービスです。
エージェントに登録する
エージェントサイトでは、案件を探しているエンジニアと求人を出している企業の間にエージェントが入って、マッチングまでをサポートしてもらえます。 エージェントサービスの例として、レバテックフリーランスが挙げられます。
エージェントサービスを利用すると、あまり大々的に公表していない案件を紹介してもらえたり、報酬金額などの条件を企業側へ代わりに交渉してもらえたりします。
クラウドソーシングのサイトに登録する
クラウドソーシングサイトは、案件の決定から契約・納品・報酬の受け取りをすべてオンラインでできるサイトです。 例として、ランサーズやクラウドワークスがあります。
ただし、案件の単価が低い傾向にあるため、自分の希望に合う求人かどうかをしっかり見極めましょう。
友人に紹介してもらう
友人や知人に紹介してもらい、案件を取るという方法もあります。 今持っているコネクションを活用したいという人にはいい探し方です。
しかし、友人関係の延長線で仕事を引き受けると業務範囲が曖昧になってしまったり、「友だち価格」の報酬金額になってしまったりする場合もあります。 そうならないためにも、事前に双方で条件を確認しておくことをおすすめします。
フリーランスエンジニアとして働くイメージはついたでしょうか。 次の章では、フリーランスエンジニアとして成功するためのコツを紹介します。
フリーランスエンジニアとして成功するためのコツ
好条件の案件を引き受ける
できるだけ好条件の案件を引き受けるようにしましょう。
単価が高いものに取り組むようにしたり、自分のスキルアップにつながったりするなど、報酬や経験が得られるものを選ぶことをおすすめします。
上流工程も対応できるようにする
フリーランスエンジニアは「ある程度経験がある人」として見られることが少なくありません。
技術者として活躍するだけでなく、長期プロジェクトの企画や設計など開発の上流工程に関われるようにすると、年収アップにつながります。
言語や技術の幅を増やしておく
言語や技術のスキルアップは怠らないようにしましょう。 フリーランスエンジニアは能力や実力で仕事をする職業です。
自分の強みを磨きつつも、苦手分野を克服するなど対応できる幅を増やしておくと将来性のあるエンジニアになることができます。
人脈を広げる
フリーで働くことができるとはいえ、誰かから仕事をもらわないと収入が得られません。 人脈は金脈です。
「仕事の報酬は仕事」とまでは言いませんが、常に求められるエンジニアでいられるよう顧客開拓はしておきましょう。
交渉スキルを身につけておく
報酬や業務範囲に不満があったとき、交渉スキルがあればクライアントに掛け合うことができます。
波風を立てずにお互い満足のいく結果に納められれば完璧です。
まとめ
いかがでしたか。 今回は、フリーランスエンジニアになるメリット・デメリットや、フリーランスエンジニアになるときの注意点や成功のポイントについて解説しました。
Qiita Jobs では、フリーランスエンジニアとして取り組める案件を紹介しています。 Qiita Jobs に登録して、自分に合った求人を探してみましょう。
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